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読書と写真とゲームが趣味。海外ミステリードラマが好き

M/M 「アドリアン・イングリッシュ』シリーズ

BL(ボーイズラブ)ではなくM/M。大人の男性同士の愛を描くモノクローム・ロマンス文庫を知り、新しいミステリの分野を知ったシリーズでした。オープンなアドリアンと、ゲイと明かせないジェイクが、様々な事件を経て、確かな愛へ変わっていく物語。作家に惚れこんでしまったので、ブログに残しておこうと思いました。

アドリアン・イングリッシュ(1) 天使の影 (モノクローム・ロマンス文庫)

ゲイとミステリー専門の書店主アドリアンが主人公のBLミステリー。モンゴメリー・クリフト似で、不整脈持ち。ある日友人で店員のロバートが滅多刺しで殺され、刑事のリオーダンが尋問しに来る。書店も荒らされ、新たに雇った店員も性格が暗い。カフェの店主クロードの殺害現場にも出くわしてしまい、高校の元チェスクラブのメンバーが次々と死んでいる事もリオーダンに告げるが信じてもらえず。ミステリー作家でもあるアドリアンが、真犯人に迫っていくのが面白い。普通にミステリーとして楽しめる 

アドリアン・イングリッシュ(2) 死者の囁き (モノクローム・ロマンス文庫)

アドリアン・イングリッシュ②書店主&ミステリー作家と刑事ジェイクのゲイミステリー。アドリアンの祖母が残した牧場に行った彼は、死体を見つけるが、保安官と戻って来ると消えていた。のちに馬小屋で違う遺体を発見、敷地にはマリファナ畑ができているし、発掘隊もキャンプしているし謎だらけ。アドリアンを追いかけてきたジェイクも撃たれて怪我をするが、二人はとうとう結ばれる。そしてアドリアンは犯人の目的を探り出し、ジェイクと幼馴染を間一髪で助ける。ロマンス抜きでもかなり面白いミステリ

アドリアン・イングリッシュ(3) 悪魔の聖餐 (モノクローム・ロマンス文庫)

 アドリアン・イングリッシュ③書店の店員アンガスがカルトに追われている。ジェイクはアドリアンと一年ほど付き合ったものの、自分がゲイと認める事ができず、女性と結婚すると告げて去る。カルト事件は、連続生贄事件となり、アドリアンの母リサは再婚すると言い出し、再婚相手は市会議員で三女の子供あり、で相変わらずドタバタ。アドリアンの頑固さや謎を追い求める執拗さと、ジェイクに対する愛情とあきらめが切なくて、彼の大ファンになってしまった。最後はアドリアンのおかげで真犯人が捕まるが、自分の名前は出さないのが奥ゆかしい

アドリアン・イングリッシュ(4) 海賊王の死 (モノクローム・ロマンス文庫)

アドリアン・イングリッシュ④前作から2年。本の映画化のパーティーで、彼の隣席の男が毒殺死体に。主催者の俳優ポール・ケインは、アドリアンの元恋人ジェイクと5年越しの恋人だという。周囲の話を聞いて回って欲しい、というポールの依頼を受けるが、ジェイクは必ず自分に連絡する事を条件に認める。アドリアンは過去の事件が、殺人の原因だと目をつけ、調べ回るが、また犠牲者が。ついに真犯人を見つけるものの、囮捜査の最中撃たれて、元々悪い心臓の手術もされ一命を取り留める。ジェイクは警察を辞め、離婚し、ゲイをカミングアウトする 

アドリアン・イングリッシュ(5) 瞑き流れ (モノクローム・ロマンス文庫)

アドリアン・イングリッシュ⑤アドリアンの店舗の改修中に50年前の遺体が出てくる。生存者を求めて探偵となったジェイクに捜査を依頼するが、結局はジェイクが犯人を射殺して解決へ。二人の恋愛は、ジェイクがアドリアンを見た瞬間に運命の相手と思い、アドリアンは怖いと言いながら、彼無しでは耐えられない事を認める。アドリアンは母の家にジェイクと住む事になり、犬と猫を飼う事になる。長かったが、やっとジェイクが愛を告げて、アドリアンを取り戻してくれて良かった。シリーズ通して、とても面白いゲイミステリーだった

So This is Christmas アドリアン・イングリッシュ (モノクローム・ロマンス文庫)

アドリアン・イングリッシュ短編集。「雪の天使」泥棒とFBI捜査官の10年愛。「アナザー・クリスマス」前作の一年後のクリスマス。「欠けた景色」FBI捜査官と田舎の警部のラブストーリー。警部が行方不明になり、発見されるまで。「クリスマス イン ロンドン」アドリアンとジェイクはリサ一家とロンドンに行くが、二人で先に帰国。「ソー・ディスイズ・クリスマス」②巻の登場人物ケヴィンの恋人が行方不明でジェイクが探し出すまで。新年はジェイクの家族と共に過ごしたアドリアン、ジェイクに結婚を申し込まれて指輪を贈られる。アドリアンがジェイクに今までで一番美しい男と言われていたが、マット・ボマーに似てるなら、それは納得!と思った。