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読書と写真とゲームが趣味。海外ミステリードラマが好き

M/M Stranger in the House

Stranger in the House (English Edition)

M/Mミステリ。絵の教師マイルズ(26歳)はカナダの名付け親から、巨額の不動産と家財を贈られる。カナダに着いたものの、鍵がかかった邸宅には怪しい人影。電話をしてみると、自分の名前を名乗る偽物が!名付け親の息子リンレイ(34歳)は、マイルズの初恋の相手で、美術商でもあり、4年前、彼の絵を閃きが足りないと教師になるよう言った男だった。リンレイがなにか言うたびに、切り返しの台詞が上手いマイルズ。華麗な邸宅を舞台に、幼馴染であり年上の魅力的な男を陥落させるマイルズ君。彼の恋と遺産騒動を楽しむ洒落たミステリロマンス。

リンレイはマイルズの事を思って、画家より教師になることを薦めたけれど、マイルズの才能が本物だったことがわかるエピソードが素晴らしい。最後にリンレイから「なぜ他の画商にも絵を見せなかったの?」と聞かれて答える台詞もフランス語の歌のタイトルで、なぜだろうと読み返して「あっ!」となる。ミステリはそんなに意外性はないが、とにかく雰囲気と話の進み方に引き込まれる。流石ラニヨン作品。