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読書と写真とゲームが趣味。海外ミステリードラマが好き

Poetic Death Mysteries Bookシリーズ 1~4

High Rhymes and Misdemeanors (Poetic Death Mysteries Book 1) (English Edition)

oetic death mystery①ジョシュ・ラニヨン別名義のロマンチック冒険ミステリ。グレースはアメリカから休暇で英国の湖水地方に来た教師。散歩途中で命を救ったピーターは、元宝石泥棒で今は骨董品店主。彼の命を助けた事から、謎の二人組に誘拐され脱走して、ピーターの相棒として、バイロン卿の秘宝?と殺人犯を探していく。ハーレクインというより、賢くて可愛くて勇気のあるヒロインが活躍するストーリー。ピーターも元宝石泥棒というイケメンで、読んでいてドキドキ。ラニヨンらしく、最後のピーターの恋の殺し文句が素敵!グレースの友人モニカはイギリスで電撃結婚してしまい、グレースもピーターと一緒に英国で暮らすのかな?と希望を抱きつつ、2巻へ。 

Verse of the Vampyre (Poetic Death Mysteries Book 2) (English Edition)

poetic death mystery②米国教師のグレースと元宝石泥棒のピーター。前作から一年、恋人未満のまま、彼の英国の骨董品で働く彼女だが、なにやら二人の仲に暗雲が。村で上映される舞台劇の事故に、頻発する大掛かりな盗難、そして舞踏会でのアイブス夫人の死。ピーターの元カノとグレースの元カレも現れ、大混乱。そしてピーターを追ってグレースはスコットランドへ。完全に信用できないが愛するが故に彼を助けに行くグレースが可愛い。ピーターは過去が原因で彼女に愛を告げられない苦悩するイケメンだった。少しずつ深まる愛♪ジョシュ・ラニヨン別名義のロマンチック冒険ミステリ。英国湖沼地帯が舞台だが、今回はスコットランドでも冒険があるので、英国ミステリ好きにはたまらない作品だった。 

Sonnet of the Sphinx: Poetic Death Mysteries (English Edition)

 poetic death mystery③ジョシュ・ラニヨンの別名義のロマンティック冒険ミステリ。米国教師のグレースと元宝石泥棒のピーター。今回もピーター絡みの事件か?トルコの元看守が殺され、グレースは車ごと湖に落とされるが自力で脱出。次には家に放火されるが、なんとか外へ。そしてピーターと結ばれる。元泥棒だけど、彼を信じるグレース。でもホームシックもあり、米国に一度帰国する彼女。その前に、詩人のシェリーの幻のソネットを探さねば…。元犯罪者を気にしていたピーターだが、やっとグレースに愛を告げるエピローグが感動的。個人的にピーターはケーリー・グラントのイメージ

Docketful of Poesy (Poetic Death Mysteries Book 4) (English Edition)

poetic death mystery④米国教師のグレースと元宝石泥棒のピーター。帰郷して半年、英国に戻ろうとしたグレースの目の前にピーターが!彼女の実家に招かれるピーターだが彼の真意は?そしてグレースの本が映画化されるが、まずキャストが事故で即死、英国でも女優が毒殺され、ピーターの家にマシンガンを持った男たちがやってくる!米国に帰らないと二人は終わりだ、と言うピーター。なにがどうなってるの!?陰謀と怨恨と過去が錯綜する中、やっとプロポーズされるグレース。ピーターを狙う陰謀も暴かれて、めでたし。ジョシュ・ラニヨン別名義のロマンティック冒険ミステリ。うっとりするほどハンサムで謎めいたピーター(元モデルで元宝石泥棒)と、学者でありながら素人探偵でもあるグレース(赤毛で緑の瞳の美人)がやっと結婚することになって、4巻まで読んで良かったシリーズ。ベッドシーンは無くても、とてもロマンティックでグレースの冒険と推理を楽しめた。エピローグもお洒落で素敵。

『緑土なす』シリーズ

今年読んで一番面白かったシリーズだと思いました。BLなんだけど、それを超えてファンタジー、そして兄弟愛、彼らを取り巻く人々の愛と献身。

豊かでありたい、と思って2人を利用しようとする人々を超えて、レシェイヌとラフォスエヌ、灰色狼たちの存在と行動がすごかった。

行方不明だった兄をひたすら愛す今世王との出会い、そして結婚までの日々が、1日1日愛おしく、誰かが言ったこと、してくれた事を読んでふっと笑ったり、胸を詰まらせたりと、日々の癒しになってくれる本でした。

まだまだ続くのか、それともこれでハッピーエンドなのかわからないけれど、良い本に出合ったと思います。

緑土なす 黄金の王と杖と灰色狼<電子限定かきおろし付>【イラスト入り】

 BLファンタジー。まずWEB公開分を読んで、それから本を読んだが、中華風宮廷物というと陰謀とか拷問とか陰惨なイメージがあるが、まさかこういう設定だったとは。これは王族以外は、王になれないし、寵愛争いも起こらない。なろう小説も初めてだったが、本当に引き込まれる物語だった。今世王の兄上への愛情は、血筋のせいかなと思うけど、兄上から王への愛が育っていくのは、彼の純粋さ優しさゆえかもしれないと思った。灰色狼たちの献身ぶりといい、エピソードの一つ一つが印象的。

緑土なす きみ抱きて大地に還る<電子限定かきおろし付>【イラスト入り】

BLファンタジー。2巻でいったん完結だが、前巻の王の病発症から、いろいろあったなあ、と感慨深い。病は原因が分かっていないけど、兄上の超不味いオマエ草で治ってめでたし。だがその間に奸計から、兄上が拉致され危うい目に遭ったので、ヒヤヒヤした。そして今世王の復活後、兄上の育った山で、王族の証拠が見つかり一安心。今世王は兄上大好きだけじゃなくて、やはり懐深く王の器なんだなと見直した。長い物語だけど、何度も何度もエピソードを読み返してしまい飽きない 。

緑土なす きみに捧げる花の名は<電子限定かきおろし付>【イラスト入り】

緑土なす短編集。「悲しみの種」で、寿命が短い庶子を愛し抜く王族の過去のエピソードがある。第三者から見た姿では、とてつもない悲しみ様だった。でも兄上とレシェは、2人が消えても悔いが残らないように、幸せに暮らせるんじゃないかな。最後の王族二人だからこそ、兄上という稀有の存在がいる意味があるのでは、と思った。次巻は結婚式!

緑土なす 天から降る黄金の花弁<電子限定かきおろし付>【イラスト入り】

BL 年下執着攻の今世王がついに兄上と結婚!と思ったら、小国で王室病が国全体に広がっている、というので、兄上は助けに行くものの恩を仇で返されて捕囚にされそうに。王が怒りのあまり、天変地異を発動して小国とは国交断絶。そして、ついに秋が来て、二人のめでたい結婚式。黄金の生花が降り、吉兆を告げる鳥など奇跡が続発。良かったなとしみじみしたら、二人の初夜が!どこまでも純粋無垢な兄上らしかった。今世王と兄上の血族同士のやむに止まれぬ熱愛と、灰色狼たちの忠義愛の織りなす王朝ファンタジーとして、とても良いシリーズだった 。

M/M A Ghost of a Chance

A Ghost of a Chance (English Edition)

M/M UCLAの超常現象の教授リース×警官のサム。画家のオリバーに招待されて、マジシャンが自殺したというバークレー屋敷の調査に来たリース。屋敷の森には顔が見えない背の高い亡霊?が現れ、窓にはフワリと灯りが。そして地下室は異常に寒い…。絶対何かあると張り切るリースと、危ないから入るなというオリバーの甥サム。こっそり入ったリースは何者かに殴られて地下室に放置されてるのをサムに助けられる。サムに嘘をついてたことで、彼の信用を失うものの、絶対地下室を掘り返してくれ!というリースの賭けはどうなる?サムとの恋も?

大学教授なのに可愛い子ちゃんと呼ばれるリースは34(他の皆さんがデカすぎ)サムは40前後でアルファな細マッチョ系。リースは双子の片割れを少年時代に亡くし、サムはおじの恋愛を見てきて愛を恐れている。今まで会った誰よりもサムに惹かれるリースは、恋と仕事の間で悩むが、嘘がバレてしまい…。お料理上手で可愛いリースと無口で無骨なサムの美女と野獣の恋がロマンチック。リースと一緒にサムがすごくハンサムに見えてきてしまう。現実とオカルトな事件も全て解決して、ハッピーエンドを迎えるリースの最後の台詞がピリッと効いてる 

M/M Murder Takes the High Road

Murder Takes the High Road (English Edition)

M/Mロマサス。英国女性ミステリ作家のスコットランドツアーに参加したカーターは、元彼とその新恋人の嫌がらせに耐えつつ、旅行を楽しんでいた。だがツアーの間に複数の事件が進行中。バスツアーは悪意の無いお芝居だったが、孤島では本当の急死が。さらに別件で運命の恋人は仕事で去る。その後、急死は殺人だった事が分かり、嵐で孤立した島に犯人鬼が!?客の医師から犯人探しを頼まれたカーターは、司書の能力を発揮して、遥か昔の事件の資料を読み解く。過去の殺人の動機が分かった時、現在の動機へとつながる興奮のミステリ。

新恋人を連れた元カレ40歳のトレバーに後悔させるためツアーに参加したカーター(30後半)途中参加で同室のジョン(同年代)はハンサムだが、なにか訳あり。50歳!のベンもカーターに言いよる。ある夜、寒さのあまりジョンとカーターはベッドで抱き合って眠るはめに。いつしか惹かれあっていく二人。だが元カレも復縁を迫るわ、モテるカーターは罪作り。3人にモテまくる彼をツアーのお姉様たちが録画してるのが笑える。ジョンは事情により途中で離脱?と思ったら、カーターを助けに来て熱い告白❤️カーター×ジョンだったのがちょっと意外。

M/M A Vintage Affair

A Vintage Affair (English Edition)

M/Mロマンス。若き有名ソムリエのオースティンと私立探偵のジェフ。アドリアンシリーズのように、裕福な家庭のオースティンと、隠れゲイのジェフは真剣な関係にはなれない。ワインの鑑定に行った邸宅で死体は出るわ、双子の姉弟も絡んで、事態はますます複雑に。こんなに誰かが頻繁に部屋に押し倒しに来るって嫌すぎる。そしてジェフと姉娘のした事も本当に酷い。ジェフが謝って最初からやり直したいと言うところにオースティンの父の訃報が。二度と戻らない覚悟で去るオースティン。そして一月後、ジェフが故郷も捨てる覚悟で彼に会いに来る。

ワインセラーの死体はオースティンが発見し、重要な手がかりも見つけて、ジェフが警察と一緒に解決するかたちで集結。南部で近親結婚を繰り返した名家の皆さんも変わり者揃いで、雰囲気があったが、やはり姉娘のカーソンは好きになれなかったな…。ジェフも色々理由があるけど反省の時間が短かった気がする。 

M/M Stranger in the House

Stranger in the House (English Edition)

M/Mミステリ。絵の教師マイルズ(26歳)はカナダの名付け親から、巨額の不動産と家財を贈られる。カナダに着いたものの、鍵がかかった邸宅には怪しい人影。電話をしてみると、自分の名前を名乗る偽物が!名付け親の息子リンレイ(34歳)は、マイルズの初恋の相手で、美術商でもあり、4年前、彼の絵を閃きが足りないと教師になるよう言った男だった。リンレイがなにか言うたびに、切り返しの台詞が上手いマイルズ。華麗な邸宅を舞台に、幼馴染であり年上の魅力的な男を陥落させるマイルズ君。彼の恋と遺産騒動を楽しむ洒落たミステリロマンス。

リンレイはマイルズの事を思って、画家より教師になることを薦めたけれど、マイルズの才能が本物だったことがわかるエピソードが素晴らしい。最後にリンレイから「なぜ他の画商にも絵を見せなかったの?」と聞かれて答える台詞もフランス語の歌のタイトルで、なぜだろうと読み返して「あっ!」となる。ミステリはそんなに意外性はないが、とにかく雰囲気と話の進み方に引き込まれる。流石ラニヨン作品。